大阪地名研究所

合併をめぐる市町村名や駅名、区名など、地名に関する話です。

日本地名研究所 会員(2018年より)
関心分野ー 市町村名(合併にともなう変遷、行政地名) 、消滅地名、駅名、ネーミング、韓国の地名など
関連論文ー 筑波研究学園都市の合併問題と新市名の選定過程(1987年)

2006年05月

オリナス


外国の地名ではない。
錦糸町にできた複合施設の名前。
名前の由来は錦糸町ー>錦糸ー>糸が織り成すー>オリナス。
ちなみにサイトによると
OLINAS=
Organization of Lifestyle ,Interface,New business,Amenity,Shopping
も説明にあるが、これはこじつけっぽい。
この外国語にみせかけたような純粋な日本語の名称は、あまり聞いたことがない。
最近の似た例で思い出すのは「コレド」日本橋。
これは英語のCORE+日本語の江戸の合体、つまりハーフ。
今後もこのような傾向が続くかもしれない。

ラクヴェレ(エストニア)


ラクヴェレ。
おそらく当分の間、これから2ヶ月に15日、TVで流される地名になるはずである。
今場所新入幕の関取の把瑠都(バルト)の出身地が、ラクヴェレ。
この地名は聞いたことがない。
場所は出身のエストニア。
エストニアとはフィンランドの向かい、「バルト」海沿いにある。
人口は135万人。滋賀県や沖縄県ぐらい。
面積は4.5万平方km。北海道の半分ぐらい。
そして出身のラクヴェレは地図で見たところ、首都タリンの東方にあるタパという町の近くらしい。
本当の出身ははさらにエバベレ村らしいが、さすがに地図にない。

またしこ名の「把瑠都」であるが、海外の地名の当て字はあまり記憶がない。
ちょうど3文字でもあるし、しこ名にしやすい地名というのもよかったと思う。
命名したのは三保ヶ関親方。
また名前の当て字では星安出寿(ホシアンデス)がいた記憶がある。
また海外の海から付けたしこ名は黒海と同じ。

平成の大合併の「雅称名称」市町村名

市町村の合併後の名称にはいろいろなタイプがある。
中心の市町村の地名をそのまま利用する「中心地名称」。
郡など地域の共通地名を利用する「地域名称」。
近くの山や川の名前を利用する「自然名称」。
国名などよりの上部の地名に利用する「上部名称」。
合併市町村名の一部をとって組みあわせる「合成名称」。
合併市町村名を並べる「並列名称」。
そして地域とはまったくない、縁起のいい名前などを名乗る「雅称名称」。
平成の合併ではどのような雅称名称市町村名があらわれたか。
ざっとみてみる。

北海道北斗市(大野町、上磯町)
宮城県美里町(小牛田町、南郷町)
秋田県美郷町(千畑町、六郷町、仙南村)
栃木県さくら市(氏家町、喜連川町)
群馬県みどり市(大間々町、笠懸町、東村)
山梨県北杜市(小渕沢町、白州町、長坂町、須玉町、高根町、武川村、明野村、大泉村)
山梨県中央市(玉穂町、田富町、豊富村)
鳥取県湯梨浜町(羽合町、東郷町、泊村)
島根県美郷町(邑智町、大和村)
岡山県美咲町(梼原町、中央町、旭町)
徳島県美波町(由岐町、日和佐町)
熊本県あさぎり町(免田町、須恵村、深田村、岡原村、上村)

意外と少ない、というのが印象である。
これは規模が大きく、市名が中心になり、安易に地域と名称を選択できづらくなったこともあると思われる。
ただ気のせいか、難しい読みの地名が多いように思われる。

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